2011年10月4日火曜日

"Australia is in a kangaroo pocket"

先日トルコ人のハウスメイトと話をしていたときのこと。「どうして留学先にオーストラリアを選んだの?アメリカ(US)とかイギリスの方が(トルコから)地理的に近いのに」と聞いたところ、こんな答えが返ってきました。

「ねえ、カンガルーのポケットって分かる?」
「もちろん」と私。

オーストラリアはカンガルーのお腹のポケットにいつもいるから(Australia is in a kangaroo pocket)
「え?」と再び私。

「オーストラリアは、いつもは袋の中の暖かいところで、自分の国を良くすることだけを考えている。それで、ときどき袋の中から目を出して世界の動きを眺めているの。でもアメリカとイギリスは違う。いつも他の国を支配しようと考えてる。中東問題を見てみてよ。

私はオーストラリアのリラックスした雰囲気が好きなの。気候も良いから人も明るくてフレンドリーだし。でも、イギリスやアメリカだと、いつも世界と競争をしているから、せかせかしているでしょう。外国人に対しても排他的だし、貧富の差があるから治安も悪いし。でもオーストラリアは貧富の差も少なくなるようにできていて、みんなある程度豊かな生活を送っている。だからいつもみんな幸せだし、外国人に対しても友好的になれる」

ふーん。オーストラリアはカンガルーのポケットにいるのか。何て面白い比喩なんだ。受け止め方によってはオーストラリアが独り立ちできない小心者の未熟な国という、よく言われる批判を上手く表してもいるしね、この場合親カンガルーはアメリカ?イギリス?。。。なんて感心しながら、やはり国によって色々なものの見方があるんだなと改めて実感しました。

オーストラリアに来て気づかされたのは、一般的に言って、日本人は本当にアメリカ志向の人が大変多いという事実です。これは日米関係をはじめ、日本外交の歴史と大きく関係しているし、またアメリカが、(最近揺らぎつつはありますが)世界一の経済大国で、教育も含め、さまざまな面で世界一のものを有する非常に魅力的な側面があるからだと思います。

しかしオーストラリアにいるとアメリカに対して非常に批判的な人が多い。これは私のオージーの先生もクラスメイトも同様で、例えば、授業中に日本で習ったアメリカ英語の発音をしようものなら、即座に「オーストラリアではそうは言いませんのよ」と訂正が入ります。

私の個人的な印象ですが、日本以外の国ではグローバライゼーションならぬアメリカナイゼーションに危機感、そして、ときには嫌悪感すら抱いている人が多いように感じます。私は国際関係には全くのど素人なので、残念ながら語ることができないのですが、おそらく、これまでのアメリカの外交への反発、「超大国」に対する劣等感、そして、自分の国や文化に対するプライドがこのような批判的態度を生んでいるのだと思います。

しかしアメリカの批判をする一方で、オーストラリアでも、そしてハウスメイト曰く、トルコでも、アメリカの映画やテレビ、音楽を楽しんでいるから、こりゃまた人間て面白いなと思います。そう言えば、イラクの元大統領や北朝鮮の現リーダーもハリウッド映画が好きだって話だっけ。

話がだんだん逸れてきたので、本日はこれにて終了。おやすみなさい。

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